自サイト「Plaudite, acta est fabula.」の管理人・絆が送る、妄想少女のための妄想少女による妄想がかなり含まれる不定期日記です。
彼は、風に乗って現れたんだ。
「……転移、呪文……」
「なに?」
初めて見た転移の紋章に私は驚いて、思わず相手をガン見してしまった。
彼はそれで気分を害したのか、不機嫌そうな顔をしている。
「す……」
「す?」
「すごい!!」
「は?」
「紋章使いなんだね!!」
しかも風の、と付け足すと、彼は不機嫌そうな顔から、あきれた顔へと変化する。
しかもそれだけではなく、私を馬鹿にしたような顔。
まぁ、それはぜんぜん構わないとして……
彼の瞳にはどこか惹かれるところがある。
風になびく、少し薄めの茶色の髪はふわふわと風に踊る。
彼の瞳はどこか寂しそうにも見える。
「で、」
「はい?」
「何がすごいのさ」
「えっとね、紋章が使えるって言うのは…まぁ、うん、普通なんだろうけど、私……風の紋章と相性悪くてさー……」
彼はふーんと軽く流すように返事をした。
そして私の手をとって言うんだ。
「相性、悪いわけじゃなさそうだけど?」
私の手の甲にある紋章をしばらく見ていた。
私が宿しているのは地の紋章。
自らを自らで守れるようにと付けた紋章だ。
「それ、はずしたら?」
「で、でも……」
「反発しあってるだけ。」
そういうと彼は再び風に乗って消えた。
風の中で、『風との相性、悪くないよ』そう聞こえた。
彼は風の使い。
風を操るもの。
もう会うことはないだろうと確信する。
だって風は、自由なのだから。
「……転移、呪文……」
「なに?」
初めて見た転移の紋章に私は驚いて、思わず相手をガン見してしまった。
彼はそれで気分を害したのか、不機嫌そうな顔をしている。
「す……」
「す?」
「すごい!!」
「は?」
「紋章使いなんだね!!」
しかも風の、と付け足すと、彼は不機嫌そうな顔から、あきれた顔へと変化する。
しかもそれだけではなく、私を馬鹿にしたような顔。
まぁ、それはぜんぜん構わないとして……
彼の瞳にはどこか惹かれるところがある。
風になびく、少し薄めの茶色の髪はふわふわと風に踊る。
彼の瞳はどこか寂しそうにも見える。
「で、」
「はい?」
「何がすごいのさ」
「えっとね、紋章が使えるって言うのは…まぁ、うん、普通なんだろうけど、私……風の紋章と相性悪くてさー……」
彼はふーんと軽く流すように返事をした。
そして私の手をとって言うんだ。
「相性、悪いわけじゃなさそうだけど?」
私の手の甲にある紋章をしばらく見ていた。
私が宿しているのは地の紋章。
自らを自らで守れるようにと付けた紋章だ。
「それ、はずしたら?」
「で、でも……」
「反発しあってるだけ。」
そういうと彼は再び風に乗って消えた。
風の中で、『風との相性、悪くないよ』そう聞こえた。
彼は風の使い。
風を操るもの。
もう会うことはないだろうと確信する。
だって風は、自由なのだから。
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